人を動かす3つの原則

こんにちは、ライコです。

今回は人を動かす為の3つの原則をご紹介したいと思います。

この記事を書いた人

< プロフィール >

  • 43歳 介護士
  • 元いじめられっ子
  • 夢は介護タクシー開業。現在準備中。
  • いじめられっ子ならではの処世術を発信
  • 現役介護士から見た介護の世界を発信
目次

「人を動かす」とは

まず「人を動かす」と聞いてどんなことをイメージしますか?

他人を自分の思い通りに ”操作” するようなイメージでしょうか。

それは “洗脳” や “マインドコントロール” といった類のものであり、ここでいう「人を動かす」ということではありません。

【洗脳】

特異な環境下で一貫した徹底的な教育を行い,従来もっていた思想,信念などを洗い流して新しい思想,信念を植えつけること。〈思想改造〉を意味する中国語に由来。程度の差,手法の巧拙はあれ,あらゆる教育が洗脳である。
〜百科事典マイペディアより〜

強制力を用いて、ある人の思想や主義を、根本的に変えさせること。
〜Wikipediaより〜

ここでいう「人を動かす」とは、あなたが相手にこうあって欲しいと求めることを、相手自身が自ら選択し行動することを指します。

例えば、職場にて共有スペースの整理整頓をいつもしない職員がいたとします。

そこで、人を動かす為の3つの原則を踏まえてあなたが相手にアプローチをすることにより、相手自らが共有スペースの整理整頓を行ってくれるようになります。

今回はそういった、人に動いてもらう為の3つの原則をご紹介します。

文句を言ってはダメ!(批判も非難もしない)

駐車禁止区域にて、今まさにあなたの目の前で路上駐車をしている車がいます。

「何をやっているんだ。この標識が見えないのか?!ここは駐車禁止だぞ。他の車が通れないじゃないか。何を考えているんだ。」

と、その車の運転手をあなたが注意し非難することで、その運転手は反省し悔い改め、その行為を正すでしょうか。

”否” ですよね。

「うるさい。警察でもないお前は何様なんだ。お前には迷惑かけていないだろう。車も通れるじゃないか。そもそも5分と停めていない。お前のその失礼な態度はなんだ。」

と俗にいう “逆ギレ” をされるのが関の山ですよね。

悪い人間ほど自分のことを棚にあげて、人のことを言いたがります。

これは人の天性であり、悪人だけでなく僕も然りです。

ですから、人の過ちを正したり、人を論破するなどやっつけてしまったりしてしまうと、結局相手は逆にこちらを恨むだけで何も解決しないでしょう。

整理整頓ができない職員を問い詰め、指摘し、批判をした上で「指導」という名の正論をぶつけたところで、その職員の行動は変わらないだけでなく、恨みをかって今後の業務や連携に支障をきたすかもしれません。

ですから批判も非難もしてはいけません。

他人の欠点を直そうという気持ちは、確かに立派であり賞賛に値します。しかし、利己主義的に合理的に考えるのであれば、他人を矯正するよりも自分を直す方が得であり危険も少ないはずです。

人を裁くな 人の裁きを受けるのが嫌なら

エイブラハム・リンカーン

自分の玄関が汚れているのに、隣の家の屋根の雪に文句をつけるな

孔子

ではどうすれば良いのでしょう。

それは、人を非難する代わりに相手のことを理解するように努めてみては如何でしょうか。

なぜ駐車禁止の場所に車を停めようとしているのか。

なぜ整理整頓をしないのでしょうか。

そのように考えた方が余程得策です。そうすれば、相手に対して同情や寛容、好意も自ずとあなたに生まれてくるでしょう。

「人を動かす」ポイントの1つ目は、”批判も非難も、苦情も言わない” ことです。

「あなたを信用している!」「あなたが必要だ!」と伝える (重要感を持たせる)

人を動かす秘訣はたった一つだけ。

それは「自ら動きたくなる気持ちを起こさせること」です。

もちろん、ムチや脅しで相手を従順にさせ自ら動いてもらう、という方法もあります。

しかしこのような方法には、常に好ましくない跳ね返りがつきものですし、あなたも望まないはずです。

ではどうすれば良いのか。

それは、人を動かすには相手の欲しがっているものを与えるのが唯一の方法です。

人は何を欲しがっているのでしょう?

人間の持つ性情のうちで最も強いものは、他人に認められることを渇望する気持ちである

心理学者 ウィリアム・ジェイムズ

そう、承認欲求です。あなたに認められることです。

ある日のファストフード店の話。
このファストフード店は、特にお昼頃がもっとも忙しい時間となっていました。
平日であれば、スタッフはパートの主婦が7〜8割を占めていましたが、その日は祝日。
そう、家庭の主婦の子どもが家にいるのです。その為、主婦のスタッフはシフトに入ることが出来ませんでした。

現場はまさに猫の手も借りたいほどの人手不足。急遽学生のA君が”暇だから”ということでシフトに入ってくれることになりました。
A君は、目つきが鋭くいわゆる”ヤンキー”といった感じ。決められたシフトに穴を開けることもしばしばある子でした。

いつもの様に気怠そうに入店してきたA君。
それを見た店内のスタッフ全員がA君に言いました。
「A君! 来てくれてありがとう! 本当に助かったよ!」 と。

その日以降、スタッフはA君が来てくれるだけで 「ありがとう!」 と伝える様になり、A君も人手が足りない所に率先してシフトに入ってくれる様になったそうです。
しかもシフトに穴を開けることも ”ほとんど” なくなったそうです。

何がA君を変えたのでしょうか。

A君はその日以来出勤すると「来てくれてありがとう」と感謝されたのです。

ただ出勤しただけで感謝されたのです。

つまりA君は皆から感謝されることにより、自分自身の “重要感” を感じることが出来たのです。自分自身の価値を認められた、と感じることが出来たのです。

他人を認めようということはつい疎かになりがちですよね。

むしろ、認めてはいるがそれを相手にあえて伝えていない、ということが多いのではないでしょうか。

その反面、気になるところや出来ていないところ、直してほしいところなどネガティブなことを率先して伝えてしまいますよね。

人の気持ちを傷つけることで人を変えることは絶対に出来ません。

ですから、その人の良いところや出来たところなどの率直な評価を伝えてあげましょう。

心からの賞賛を与えてみてください。

与えた本人が忘れても、受けた相手は心の奥深くにしまい込んでいつまでも忘れないでしょう。

相手が何をしたいのか、何を考えているのか想像する(人の立場に身を置く)

Photo by Louis Hansel – Restaurant Photographer on Unsplash

最後に人を動かす唯一の方法です。

それは「相手の関心に関心を持ち、それを手に入れる方法を伝える」ことです。

例えば、自分の子どもに煙草を吸わせたくない場合、説教はもっとも相応しくありません。そして自分の希望や都合を述べることも相応しくありません。

この場合は、煙草を吸う者は野球の選手になりたくてもなれず、百メートル走に勝ちたくても勝てない、ということを説明してあげるのです。

こんな話があります。

自分の甥の2人は、自分たちの事ばかりで家には手紙の一通もよこさなかったそうです。
彼らの母である妹が、いくら躍起になって手紙を出しても返事が来なかったそうです。

そこで、甥たちに自らが手紙を書くのですが、「返事をくれ」とは書きません。
取り留めもないことを手紙に書き、ただ追伸に「二人に5ドルづつ送る」と書き添えました。
そして、お金は同封せずに発信したそうです。
その結果、甥たちからはすぐに感謝の返事が来たそうです。
「叔父様、お手紙ありがとう・・・・・・」

・・・後の文句は想像できますか?
なぜ全く返事をよこさなかった甥達がすぐに返事を返したのでしょう?

このように「どうすれば、そうしたくなる気持ちを相手に起こさせることができるのか?」と考えることが重要です。

他人の立場を理解し、自分の立場と同時に他人の立場からも物事を見よう。想像してみよう。

そして覚えておいて頂きたいのが、自己主張は人間の重要な欲求の一つである、ということです。

つまり、何か素晴らしいアイデアが浮かんだ場合、そのアイデアを相手に思い付かせる様に仕向け、それを自由に料理させるのです。

最後の大きなポイントは、相手の立場に身を置き「強い欲求を起こさせる」ということです。

最後に・・・

人を動かす3原則を踏まえて、冒頭の駐車禁止区域にて今まさにあなたの目の前で路上駐車をしている車がいた場合、どのように対応しますか?

僕が考える模範解答としてはこうです。

「今、車を停める場所を探されていますか?」

【解説】

①まず、その運転手の批判や非難をしてはなりません。

②上記の様に投げ掛けることで「あなたが駐車禁止の場所に停めようとしているわけではないことは、僕には分かっていますよ」と “信用しています” というメッセージを伝えています。

③「車を停める」ことが相手の最大の関心ごとであるので「あなたが安全・安心して停められる場所を知っていますよ」というメッセージも込めています。

上記の対応で「必ず」うまくいく訳ではありませんが、人を動かす3つの原則を捉えているので感情をぶつけ合う口論などのトラブルには発展し難いでしょう。

皆さんも身近な相手や職場などにて実践し、是非原則を噛み締めてみてください。

seeya !!


ライコ
夢見る介護士
43歳 介護士|介護現場は20年以上|元いじめられっ子 | 課のリーダーとしてリーダーシップとマネジメントを実践|職員満足度80%を達成|お絵描き大好き|イジメ嫌い|夢は介護タクシー開業(現在準備中)|
いじめられっ子ならではの処世術を発信。
介護現場から見えてきたお悩み解決記事を発信中。

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ライコブログ : 運営者

ライコのアバター ライコ 43歳介護士

43歳現役介護福祉士から見たカイゴの世界を発信。元いじめられっ子。
いじめを受けていた経験から独自の処世術を見出し、「誰でも出来る」コミュニケーションを用いて人材育成に活かす。
夢は介護タクシー開業!現在は事業計画及び開業準備中。

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